かつて、お笑い芸人としては一発屋の烙印を押されたコウメ太夫さん。
もはや彼のネタは、コントや漫談とかのジャンルでは言い表せない唯一無二の域まで達していると言っていいかと思います。
そんなネタは時折、芸人の間何かといじられたり、Twitterの「まいにちチクショー」で異質なリプライがつきまくったりと、都度都度話題になっています。
紆余曲折ありながらも、ブレイク時の稼ぎでアパート経営を始めたりして堅実に生活していることで知られているコウメ太夫さん。
しかしそんなコウメ太夫さんの活動の風向きが変わっており、最近ドラマに出演する機会が増えてきています。
今回は、なぜコウメ太夫さんがここにきてドラマ起用されることが増えているのか?その魅力に迫ります。
「コウメ太夫」のプロフィール
コウメ太夫さんは、2005年から「エンタの神様」などのネタ番組を中心に、「小梅日記」と称した「チクショー」ネタで出演しブレイク。
白塗りに着物姿といった異質な衣装と今までにないキャッチーなフレーズがウケ、バラエティ番組などに出演しましたが、それらの番組が終了すると、次第に露出が減っていきました。
しかし、コウメ太夫さんは芸人活動の傍ら、ブレイク当時の収入でアパート経営を始める堅実さや、『第1回ムーンウォーク世界大会』のお笑い部門で準優勝を果たすダンスの才能など、意外な一面を見せながら、地道に活動を続けていきました。
ブームが収まって以降も活動が続けられたのは、バラエティ番組や芸人の間でその特異性がいじられることが非常に多かったのが要因ともいえます。
「ロンドンハーツ」や「テベ・コンヒーロ」などの番組で企画化されたり、FUJIWARAのフジモンこと藤本さんがチクショーネタをよくパクっていたりもしていましたね。特に「テベ・コンヒーロ」で生まれたネタ「チクショー一週間」は、今でもお笑い好きの間では語り草となっています。
また、Twitterでは「まいにちチクショー」と称したチクショーネタの投稿を継続して行っています。
「エンタ」時代のネタよりも文脈が崩壊したようなチクショーネタが度々バズったことで話題になり、チクショーネタを「哲学」「アート」と捉えるユーザーも出てくるなど、常人の理解を超えたネタの異質さが際立っています。
一発屋芸人から個性派俳優へ?
そんなコウメ太夫さんが、最近特に注目されているのがドラマでの演技です。
話題になったのはNHK「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」でのショートドラマでの怪演。
このドラマでは2人芝居で臆病で気弱な後輩強盗の役を演じましたが、いつものネタのコウメ太夫さんとは大きく違い、素顔で演技を行うその姿にSNS上では、
『コウメ太夫さんの演技が良すぎた』
『コウメ太夫に似たいい演技する役者がいると思ったらコウメ太夫だった。表情に味があって本当に良い』
といった驚きの声が相次ぎました。
その後もフジテレビ「ルパンの娘」の詐欺師役、最近では日テレ「だが、情熱はある」でもお笑いコンテストの審査員役でちょっとだけ出演したりと、ドラマでの顔を見せる機会が増えてきています。
ドラマで見せる素顔とそのギャップ
コウメ太夫さんのこれまで演じてきたドラマでの演技は、普段の突拍子もないネタとは違い、気弱でどこか陰のあるような中年男性役が中心でした。
お笑いネタの際は白塗りで出演するのに対し、ドラマでは素顔で出るので気付かない人も多いかもしれません。(ドラマで別人を演じるのでまぁ当然っちゃ当然なんですが)
素顔がそこまで知られていないからこそ、俳優としての本領が発揮できるのかもしれません。
元々バラエティ番組では、たどたどしいトークがイジられることが多く、気弱な男性を演じるのはイメージには向いているんでしょうね。
実はコウメ太夫さんは元々、父は芸能プロデューサーの本間昭三郎さん、母は元女優の深見恵子さんと両親が共に芸能業界で活躍しており、芸能活動のスタートも俳優として、大御所俳優としても知られる梅沢富美男さんの劇団に所属していたことがあります。
また、14歳の頃にはジャニーズ事務所のオーディションに自ら応募したこともあるとのことで、その頃から芸風とは裏腹に、チャレンジ精神が豊富なことがわかる経歴を送ってきたのがわかりますね。
遂にイメージと真逆の役に挑戦!その役とは。
そして、2023年7月から放送される日テレ深夜ドラマ「紅さすライフ」にて、なんとジャニーズ「なにわ男子」メンバーの大西流星さんが演じる主人公「雅人」の父親役として出演することが決定しました。
大西流星さん演じる主人公の父親役というまさかの配役にネット上では、
『小梅太夫の中身ってこんななんだ🤣』
『コウメ太夫さん面影なさすぎて草』
『これでコウメ太夫と言われても全然ピンとこない』
などと驚きの声。ジャニーズファンが一同びっくりしてるかと思いますが、お笑いファンも十分びっくりしてますよ。
コウメ太夫さんの演じる父親・北條駿夫役は、主人公・雅人の立ち上げる化粧品ブランドのライバル会社の社長として立ちふさがり、経営のためであれば手段を選ばない冷徹な男という役どころ。
もう聞いただけで、普段の芸人としてのイメージからは180度異なる、あまりにかけ離れたような難しい役のように思われますよね?
予告に早速ちらっとコウメ太夫さんが映っていますが、確かに冷徹さのあるようなセリフ…。果たしてどのような演技になるのでしょうか?
コウメ太夫さんは役作りに関してはインタビューで以下のように語っています。
「この歳になって、ジャニーズの方たちと共演する夢が叶うとは思ってもみませんでした。そりゃ憧れてましたよ!
歌って踊って、お芝居もやって…っていうのは、僕自身がやりたかったことですから。びっくりですよね。よくぞ父親役できたなって(笑)。『ジャニーズの父親役って嘘でしょ!?』って思いましたよ(笑)」
コウメ太夫、白塗り封印でドラマ出演 大西流星&松島聡の父親役で“主人公の敵役”初挑戦 | ORICON NEWS
今までのゲスト出演と異なり、今回のコウメ太夫さんの役はドラマのストーリーに深く関わるものとなりそうです。
お笑いファンからしてみたら、「あのコウメ太夫がどんな演技を演じるのか?」というギャップの見たさでドラマも見たくなりますね。今後出てくるであろうドラマの詳細が気になります。
個性派俳優としての今後の展望は?
コウメ太夫さんは、お笑い芸人としてのみならず、俳優としても活躍の場を広げつつあります。最近では、芸能活動の収入がアパート経営の収入を上回ったという話も聞かれます。
コウメ太夫さんは、イベントでの取材の中で
「たんまりと言えるほどの貯蓄はない。地道に。
息子がちゃんと学校に行けるように堅実に頑張っている」
コウメ太夫、不動産収入より芸人の収入が多くなる 役者業もあり「これが続くように」 | ORICON NEWS
と言っていますが、その姿勢が視聴者にも伝わっているのかもしれませんね!
まとめ
コウメ太夫さんは、今や一発屋芸人から個性派芸人へと進化を遂げています。
お笑いネタでは白塗りで「チクショー」と叫ぶ姿、ドラマでは素顔で感情豊かに演じる姿。その両方がコウメ太夫さんの魅力です。これからも、コウメ太夫さんの新たな一面がテレビで見れることに期待しましょう。
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