【楽屋ニュース】お笑い沼にハマり始める人には「奥森皐月」を知っておいてもらいたい。

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【楽屋ニュース】お笑い沼にハマり始める人には「奥森皐月」を知っておいてもらいたい。 楽屋ニュース(その他)
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これから「お笑い沼」にハマる人に対して、自分だったら何を、誰をその人におすすめするか。

好きな芸人?ラジオ?もしくはお笑い番組?

その答えは人それぞれであってしかるべきだと思います。

私個人がそう問われたら、知っておいてほしいとおすすめするのが、「奥森皐月」さんです。

奥森皐月さんは現在19歳の女性タレント。

一見すると可憐な女性、といった印象のこの方は、並外れたお笑いの知識量で他のお笑いファンを凌駕し、多くのお笑い芸人にそのお笑い愛を認められている稀有な方なのです。

お笑い愛を深める姿勢が尊敬できるという点で、奥森さんの存在はお笑いファン初心者の方にも知っておいてほしいと私は思います。

今回は奥森皐月さんのこれまでの経歴とお笑い遍歴をご紹介したいと思います。

奥森皐月さんのプロフィール

奥森皐月さんは2004年5月9日生まれ、東京都出身の今年高校を卒業したばかりの現在19歳です。スターダストプロモーションに所属しており、2006年、3歳からスチル写真のモデルとして芸能活動を始め、『りぼん』(集英社)の「りぼんガール」など、雑誌や広告媒体のモデルを務めました。

Instagramでは写真モデルらしく、様々な衣装を着て写真を投稿しています。コスプレも趣味にしているのもあり、その多様な姿にファンからのコメントも相次いでいますね。

テレビでは、2008年から2022年までNHK教育テレビ『にほんごであそぼ』、2020年度から番組終了まで、NHK教育テレビ『すイエんサー』のすイエんサーガールズとしてレギュラー出演していました。

また、2017年10月から2019年3月までは、子どもにとっての朝の顔ともいえる、テレビ東京『おはスタ』の金曜おはガールを務めていました。

女優としても、少女劇団いとをかしや劇団富士大陸などの舞台に参加し、ドラマ『長谷川町子物語〜サザエさんが生まれた日〜』『今からあなたを脅迫します』にも出演するなど、その活動の幅も広げています。

上記の奥森さんの芸能活動の経歴だけを見ると、幼少の頃からコンスタントに芸能界で活躍してきたモデル・女性タレントという印象でしかないかもしれません。

しかし彼女は、この経歴からはおおよそ想像できないほどの人並外れたお笑い愛を持ち、それを原動力としているのです。

奥森皐月さんの一番のライフワークは「お笑い」

奥森皐月さんはお笑いネタを月に150本以上見ていると語っており、人気芸人のライブからインディーズの地下ライブまで、年間100ステージ以上のライブに行きし、多種多様なお笑いネタを見る生粋のお笑い好き。

好きな芸人の一人には、ピン芸人の「街裏ぴんく」さんを挙げています。街裏ぴんくさんは芸能人の架空のエピソードや目撃談などをネタにする「ウソ漫談」で舞台を中心に活躍する漫談家。ありえないエピソードをさも本当に目の当たりにしたかのように語るその芸風は、他の漫談家にはない気迫を感じさせられます。

ただ、芸風やビジュアルも相まって、今のティーンの若いファンに好まれているかは怪しいところ…。
しかし奥森さんは、街裏ぴんくさんの単独ライブにも足を運ぶ大ファン。その甲斐あってか、奥森さんが16歳の頃には、2人でコラボし『さっぴ&ぴっぴ』としてユニットを結成。街裏ぴんくさんの芸風にちなみ、4月1日のエイプリルフールに楽曲「マジウゲランニャマ~」を配信リリースしています。

奥森さんノリノリですね。それにしても絵面が濃ゆいのよ。

お笑いに関する知識量は、奥森さんが中学生時点から既に他を圧倒するものがあり、2020年にYoutubeチャンネル「GOLDEN TIME」にトンツカタン森本さんと出演した際は、トンツカタン森本さんの大学時代のコンビ名から、芸人の事務所宛クイズに至るまで、あらゆるディープなお笑いクイズに回答。

「基本的に芸人は事務所から見る」という中学生らしからぬ奥森さんのお笑いの視点に、森本さんも感心している様子でした。

こうした内容からも、奥森さんが年齢相応の普通のお笑い好きではないということが認識できたかと思います。

奥森皐月さんの芸人ラジオ愛

奥森さんはラジオにも造詣が深く、特に芸人ラジオの視聴は毎週15番組、30時間程度のラジオ番組を愛聴しているとのこと。
その知識量でフジテレビ「99人の壁」の芸人ラジオクイズの挑戦者として出演したこともあり、ファイナルステージまで進出しグランドスラムまであと一歩の所までの結果を残しました。

一番好きな芸人ラジオにはTBS『伊集院光 深夜の馬鹿力』を挙げており、奥森さんは『QJWeb』での連載に番組愛を込めたエッセイを寄稿しています。

私は伊集院さんが落語家の時代も、ニッポン放送でラジオをされていた時代も知らない。というより、生まれていない。恥ずかしながら、『馬鹿力』を聴く以前は「クイズの強い大きなおじさま」という印象しか持っていなかった。

だが、今ではまったく違う。尊敬する人も、目指す像も、好きな男性のタイプもすべて伊集院光さんだと即答する。

ラジオ変態の女子高生、伊集院光に恋をする(奥森皐月) – 2ページ目 (2ページ中) – QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

このエッセイに当の伊集院さんが反応。伊集院光さんはラジオで奥森さんのエッセイを紹介し、

「凄い褒められたいところをその子が凄い褒めてくれた」と絶賛したのです。

その縁もあり、テレ朝動画「logirl」の自身の冠番組『奥森皐月の公私混同』伊集院光さんと奥森さんは共演を果たし、奥森さんは大緊張の中、念願の対談を果たしました。

伊集院さんが奥森さんの番組でのゲスト出演を決めた理由について、オファーがあった時期がちょうど「俺のやることは全部間違ってるんじゃないか」と悩んでいたとのこと。

その時に来た奥森さん側からのオファーに、「あの人(奥森さん)にだったら褒めてもらえる」と思い、出演を決めたそうです。

奥森さんもその伊集院さんの反応には強く喜びを示し、伊集院さんに番組に対する分析や感想を熱く語っています。

伊集院さんは奥森さんのお笑い知識や分析力に驚きながらも共感し、逆に質問で互いの思いを語る深い対談となりました。

「ラジオの帝王」とも呼ばれる伊集院さんの心をここまで動かすとは、奥森さんの愛ゆえの文才がもはや恐ろしくも感じますよね。

お笑いファン初心者の方から、『深夜の馬鹿力』リスナーにも、ぜひ見てもらいたい対談です。

詳細な対談内容については、関連記事や番組の動画をぜひご覧ください。

多くの芸人が舌を巻く、奥森さんの「分析力」

奥森さんはただお笑いが好きなだけという訳ではなく、お笑いのネタや番組に対する分析力がものすごく、その文才からネットメディアQJWeb「奥森皐月は傍若無人」の連載も持っていました。(現在は「奥森皐月のお笑い事件簿」のタイトルで連載中)

『キングオブコント2021』の決勝放送時には、決勝が終了した約2ヶ月近く後に『『キングオブコント』“最遅”の感想振り返り』のタイトルでコラムを投稿。実に約3500字にわたり決勝戦の感想と分析を述べています。

私が印象に残ったのは以下の内容。

ナイツ塙(宣之)さんは著書の『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』(集英社)にて『M-1グランプリ』を「漫才という競技の中の100メートル走の日本一を決める大会」としている。漫才をスポーツのように見せているという言葉が印象的。

これに対し、私は『キングオブコント2021』をフィギュアスケートのように感じた。同じスポーツでも、芸術性で点数が左右するところに大きな違いがあるだろう。2021年の「日本一のコント」は技術力が高く、美しく、さらには我々を驚かせる新たな発想まで求められる。それゆえに今年の大会はそれぞれのコンビが個性的かつ新しい、最高のパフォーマンスを見せて大きな盛り上がりを見せたのであろう。ただ笑える、を超えた作品力が『キングオブコント』の醍醐味なのかもしれない。

『キングオブコント』“最遅”の感想振り返り。M-1が100m走なら、コントの採点はフィギュアのようだ|奥森皐月は傍若無人 #7 – 2ページ目 (2ページ中) – QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

こんなお笑い賞レースの分析を17歳の時点で書いているという文才。

あらゆる舞台を見続け、芸人ラジオを聴き続けてきた奥森さんの説得力は凄まじく、それは単なるお笑いファンとしての目線を超えているものではないでしょうか。

お笑いプレイヤーとしての奥森さん

こうしたお笑い好きとしてのディープな経歴を歩んできた奥森さんは、他の芸人さんからもその才能が認められる存在となり、お笑い関係のライブMCやイベントでのゲスト出演などの機会も増えていきます。

「AUN~コンビ大喜利王決定戦」のMC、エレキコミック・やついいちろうさん主催イベント「YATSUI FESTIVAL! (通称「やついフェス」)」の司会、「ラジオリスナーフェス」など、直近でも多くのイベントに出演しています。

そんな奥森さんは、機会があればお笑いのプレイヤーとしても積極的にも取り組んでおり、2020年には「R-1ぐらんぷり」に出場。結果は1回戦落ちとなりましたが、その挑戦の様子はYoutubeチャンネル「GOLDEN TIME」で紹介されています。

2022年には女子高生でありながらオンラインの120分単独ライブ「仮初未成年」を行いました。にゃんこスター・スーパー3助さん作のコントや、一人コント、自作のフリップネタなどを計6本披露するなど、ネタ作りにも気合を入れたライブを展開。

また、自身の文才を生かしインディーズの大喜利ライブや、Youtubeチャンネル「大喜る人たち」などにも大喜利回答者として参加しています。

奥森さんの回答は観客からも笑いが起こっており、お笑いのプレイヤーとしての才能も大いに感じられます。

奥森皐月さんについてのまとめ

あまりにもディープなお笑い知識を持ち合わせた女子高生タレントとして注目を浴び、高校卒業後の現在も一層そのお笑い愛を芸能活動に生かし続ける奥森さん。

私個人としては、奥森さんは尊敬すべきお笑いマニアかつ、お笑いコラムニストの一人と考えています。
奥森さんからは一回り以上年上の私ですが、もはやそれは関係ないかと。お笑いに心血を注ぐ奥森さんの情熱と精神は、自分も心から見習わないといけないと思います…。

少なくとも、街裏ぴんくさんが好きな10代の女性は周りでは見たことがないし、その世代で周りに共感してくれる人もなかなか見つからないのではないでしょうか。

私も小中学生時代は「爆笑オンエアバトル」や「エンタの神様」などのお笑い番組をビデオテープの3倍モードでひたすら録り溜めては夜な夜な見ていた人間でした。

その当時好きだった芸人さんを、周りが誰も知らなかろうが、自分は胸を張って言えていただろうか?

奥森さんは先述の「99人の壁」に出演した後の感想についてのコラムで、以下のように語っています。

お笑いやラジオを好きだと大きな声で言い始めてから、うれしい声をいただく機会が増えた。「まわりに趣味が合う友達がいないけれど、奥森さんの存在を知って自分ももっと好きなことに熱中しようと思った」という同世代からの言葉に私も元気をもらっている。10代のインフルエンサーのような、SNSで多くの人から支持されることは素晴らしいと思う。

けれど私はその大きな輪に入るのが苦手な人に、共感して応援してもらえることが大きな活力になる。ラジオだけが友達だったはずの私は、ラジオのおかげで友達ができた。ラジオには感謝してもし切れない。

「ラジオだけが友達だった私の恩返し」奥森皐月が振り返る『99人の壁』|奥森皐月は傍若無人 #5 – 2ページ目 (2ページ中) – QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

奥森さんが自分の好きを貫き続けてきたからこそ、多くの芸人さん、憧れの伊集院さんも含め、周りに共感してくれる人が集まっての今があるのでしょう。そうなったら人生はどんなに楽しいだろうか。

近年よく言われる「推し活」やら「沼にハマる」という中で、そうした趣味を持っている方の中には、「これに熱くなっているのでは実は自分だけなのでは?」と不安に感じる瞬間を感じた人は多いのではないでしょうか?

奥森さんが語るお笑い愛には、「共感してくれる人がどこかに必ずいる」という思いが常にあるように感じられます。それゆえ、奥森さんの書く文章はお笑いファン初心者の方でも、玄人ファンの方にとっても読みやすいものに感じられるのです。

奥森皐月さんのコラムや番組をチェックしてみることで、お笑いの世界は広がるかもしれません。

奥森皐月さんはこの先もっとお笑い界に欠かせない存在になるはず。

駆け出しのお笑いライターの私が語るにはおこがましい話ですが、一層の奥森さんのブレイクを信じ、これからも追いかけさせて頂きます。

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