昨年大好評のライブが再び
2024年8月9日、大阪は難波の味園ユニバースにて開催された「レッドブルサンパチ」。
レッドブル公式アカウントのリポストで抽選された800名と、串かつだるまのスクラッチキャンペーンで当選したペア20組のみが招待された、超激レアな完全招待制お笑いライブです。
昨年大好評だったこのイベント、今年も開催されるとの情報に歓喜したお笑いファンも多いのではないでしょうか。
かくいう私もその一人で、昨年は抽選に外れ、今年も祈り続けていたもののなかなか連絡が届かず諦めかけていた時に、やっとDMで当選連絡が届き歓喜した次第です。
なんといっても、ライブの会場は大阪でも特に歴史の長いライブ会場である味園ユニバース。
味園ビルが老朽化に伴い、年内で飲食店の撤退が決定しているというニュースはご存知でしょうか。正式なアナウンスはまだないですが、味園ユニバースも閉館の可能性は高いという噂も。
この独特の雰囲気を持つ、他に類を見ないライブ会場で、今後いつまで、どれだけのイベントが開催されるのか、多くのファンがそわそわしています。
私はこれまで味園ビルには何度か足を運びつつも、味園ユニバースには縁がなく一度も中に足を踏み入れたことがありませんでした。だからこそ、この貴重な機会を噛み締めて楽しもうと心に決めて会場に向かいました。
いざ開演
当日は18時半から開場。仕事終わりの19時頃に会場に到着すると、すでに多くの人で賑わっていました。さすがにレッドブル主催ということもあってか、いつものお笑いライブの客層とはまた違う。なんというか、いかにもレッドブルで酒割って飲んでいつもよりハイになることが好きそうな人が割と多いというか。
もちろん、今回のライブは完全招待制で、アカウント単位での抽選が大半のため、基本的には1人で来られているお笑いファンの方の割合が高いと思われます。
ただ会場柄もあり、元々お笑い以外のライブシーン好きや、レッドブルイベント関係者の方も多いでしょうから、いつものお笑いライブの客層よりアゲー↑な印象も受けたのかもしれません。
入場時には当然レッドブルの配布もありました。幸い日も暮れており、心配していたほどの暑さもなく、比較的快適に待つことができました。ただ、ドリンクの会場内持ち込みは禁止ですので、入るまでに一旦飲み干す必要がありますが。
一歩足を踏み入れた味園ユニバース。初めて訪れた私は、その独特の空気に圧倒。
高度経済成長期の日本のノスタルジックな雰囲気。どこか懐かしく、それでいてエモい。こんなライブ会場はまぁ他にないでしょう。
この空間をもっと早く知っておけばなぁという思いを馳せながらも、開演を控えるステージに期待を膨らませました。
飲み物は持ち込み禁止のため、700円を払ってドリンクチケットを受け取り、会場内でドリンクを購入。黒帯と金属バットがプロデュースした、レッドブルを使用したカクテルも販売されていました。友保さんのカクテルが真っ先に売り切れてたので、小林さんのミッドナイトヴェネツィアを購入。備長炭パウダーがいっぱい入っていて黒かった。
今回、会場の比較的後方で観覧したため、空調も効いており、オールスタンディングでもそれほど苦ではありませんでした。ドリンクカウンター周辺はテーブルもあり、観客数は多くとも、後方であれば場所の取り合いになるようなスペースの狭さもありませんでしたね。前方で見たいという方は、また違った苦労があるのかもしれませんが…。
ライブの様子
オープニングから最高潮!しみちゃむのラップで幕開け!
開場時間になると、ステージ横のDJブースに鬼としみちゃむのしみちゃむさんが登場!
出演者名をリリックに加えた軽快なラップで会場を盛り上げ、早くも観客のボルテージは最高潮。「Red Bullサンパチ、スタート!」の合図とともに、黒帯と金属バットの出演するプロモーションムービーが流れ、観客の期待感はさらに高まります。
トップバッターは黒帯!大阪愛溢れるネタで会場を魅了
プロモーションムービーが流れた後、出囃子「ポケット カウボーイ」の流れる中スクリーンが上がり登場したのは黒帯。昨年に引き続きトップバッターを務めました。
あまりの大喝采に「えぐい…」と興奮気味のてらうちさん。「牛ぺぺと豪快キャプテンは…(今年は出ていない)」などと舞台裏の出演者や客席の雰囲気を弄りつつ、ネタは一転、大阪を題材にした2人の演じる個性的なキャラが際立つネタを披露し、トップバッターから会場の大爆笑を誘いました。
フレッシュ・個性豊かな芸人たちが続々登場!会場のボルテージは最高潮!
続くジョックロックも、あまりの歓声に2人とも戸惑いを見せながらも、福本さんのキレッキレのツッコミで会場を沸かせました。はるかぜとともには、今回の中で一番の若手コンビ。やすおさんのほのぼのしつつもハイテンションなボケで笑いを誘います。この2組は今年が初参加で、今回の中でも特に若手の2組ながらも、個性の際立ったネタで十二分に観客を盛り上げてましたね。
空前メテオは昨年に引き続き登場。大門さんの持ちギャグ「オオカンドー!」で沸く観客に対し、「なんでも笑うと思われますよ」と冷静に茶屋さんがツッコミを入れるなど。
三遊間も昨年に引き続きの登場でしたが、先にめちゃくちゃネタ合わせをしていたことを黒帯に弄られていたのもあり、「マジでネタ合わせしたやつやんぞ!!」と気合を強くいれる櫻井さん。それに対して戸惑いながらもボケる稲継さん。しっかりネタ合わせの成果を披露しつつも、まさかの櫻井さんがネタを飛ばすハプニング。アドリブでもテンションで乗り切る2人に観客も大盛り上がり。
ぎょうぶは、扁桃腺の手術明けの澤畑さんが「吐血するまで声出すぞ!!」と意気込みを高らかに叫び、得意の価値観ズレ漫才で会場の爆笑を誘いました。
そして前半ブロックのラストを飾ったフースーヤは、お馴染みの一発ギャグもさることながら、谷口さんの「へずまー!?」「りゅうー!!」と謎のコールアンドレスポンスで会場を一体化させるなど、終始テンションの高いネタで沸かせました。
じゃんけん大会でサイン入り提灯をプレゼント!
10分間の休憩中には、MCの元ZUMA・ひかるさんが登場。ひかるさんは今回の開場前の注意喚起アナウンスも務めていました。先日出場したM-1の1回戦でウケたことを自画自賛しつつ、軽快なトークとモノマネで会場を和ませ、Red Bullサンパチの出演者サイン入りのオリジナル提灯を賭けたじゃんけん大会も開催されました。
後半ブロックも怒涛の展開!鬼としみちゃむから金属バットまで!
後半ブロックのトップバッターは、鬼としみちゃむ。しみちゃむさんの「僕らを知らない人〜?」という問いを観客に投げたところ、程々に手が上がったのに対して「最初のラップどう思てたん!?」とツッコむしみちゃむさん。鬼沢さんの「後半の兄さん姉さん方は会話にならへん人ばかりやから」とこの後の出演者をイジりつつ、実力十分の漫才を披露しました。
デルマパンゲは、理由をつけてマイク前に行こうとしない迫田さんの独特な理論にいきなり会場は大ウケ。「ナイキのロゴ」を題材にした独特すぎる漫才を披露し、繰り返される話のくだりに観客は癖になったようでどんどん笑いの量は増幅していきました。
Dr.ハインリッヒは、あまりに盛り上がる観客に対し「秋になったら伊勢神宮に行って落ち着いてください」と諭す様子も。幸さんは「去年はあれに乗って帰った」と天井から吊り下げられた会場内の球体のオブジェを指差し、昨年の下りを振り返るシーンも。ネタは2人らしい独自の世界観が溢れるネタを披露しました。
ももは、新境地を開拓するネタと、お馴染みの顔イジりネタで待ってましたと言わんばかりの会場の盛り上がり。「◯◯顔」のバリエーションが次々繰り出されるたびに盛り上がる会場の様子は、ももの漫才スタイルを好きな人が多いことの何よりの証明ですね。
大トリ金属バット!過激なネタで会場を熱狂の渦に!
いよいよ大トリのめくりに「金属バット」の文字が表れると、会場のボルテージは最高潮に達しました。二人が登場すると、会場からは割れんばかりの歓声!
配信もない今回のライブで金属バットが披露したのは、二人の真骨頂と言わんばかりにブラックなワードが飛び交うネタ。絶対に地上波メディアどころかネットでも公開されたらなかなかヤバいだろうなと思うような過激ネタに、さすがに自分自身で心配になる小林さんと友保さん。「誰もカメラ回してないよな」と心配する様子に会場もまた爆笑。長くアングラの舞台で生きてきた二人の漫才は、まさしく「レッドブルサンパチ」のテーマを体現していました…。
全員集合!Red Bullサンパチは大盛況の中終幕
全てのネタが終了し、出演者全員がステージに集結。しみちゃむさんの「Red Bullサンパチ、来年も再来年もずっと続けていきたいと思います!僕が言えることじゃないですけど」という言葉に、会場からは大きな拍手が送られました。
果たして来年の開催は・・・?
個性豊かな芸人さんたちの熱気に満ちたパフォーマンス、そして味園ユニバースという特別な空間が織りなす唯一無二のライブ体験。まさしくこの日にしか経験できない非日常的なお笑いライブでした。
ここまでの注目を集めるレッドブルサンパチはぜひとも来年も開催を望みます!
しかし、仮に来年味園ユニバースが無くなってしまうとして、この空気感を引き継ぐ代わりとなる会場はあるのでしょうか?先行きはわかりませんが、だからこそ、この思い出を大切に、心に刻み込んでおこうと思います。
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