『女芸人No.1決定戦 THE W』は、吉本興業と日本テレビが主催する女性芸人限定のお笑いコンテストです。出場資格は女性のみで、芸歴、年齢、人数、芸種などは問いません。優勝者には賞金1000万円と日テレ系の番組出演権が与えられます。
決勝進出枠は、第6回大会までは8組でしたが、第7回大会からは12組に増えました。
過去の優勝者は、以下の通りです。
- 第1回(2017年):ゆりやんレトリィバァ(よしもとCA)
- 第2回(2018年):阿佐ヶ谷姉妹(ASH&Dコーポレーション)
- 第3回(2019年):3時のヒロイン(吉本興業)
- 第4回(2020年):吉住(吉本興業)
- 第5回(2021年):オダウエダ(吉本興業)
- 第6回(2022年):天才ピアニスト(吉本興業)
決勝進出者の経歴紹介
ここからは決勝進出を決めたファイナリストとこれまでの経歴を簡潔に紹介していきます。今回は順不同で12組紹介します。
あぁ~しらき(グレープカンパニー)
あぁ~しらきさんは福岡県出身の女性ピン芸人。元々は2001年に中田ボタンさんの息子・藤長勇希とコンビ「留守番刑事」を結成しましたが、3カ月ほどで解散、ピン芸人「元祖チーママ」としてピンでの活動を始めます。
2018年の女芸人No.1決定戦 THE Wで決勝に進出し、結果は5位。「男かな?女かな?」のネタで爪痕を残します。東京芸人の間では「地下芸人」と称されていますが、先輩のサンドウィッチマンとは師弟関係にあり、特異なキャラクターコントには定評があります。
梵天(太田プロダクション)
ツッコミ・ネタ作り担当の薪子さんと、ボケ・担当のしおたむさんの姉妹からなる沖縄県うるま市出身のコンビです。「しっかり者の姉」と「だらしない妹」という関係性を活かした漫才を主に演じ、姉妹ならではの小ネタを挟むことがあります。
薪子さんは琉球大学卒業で新聞記者/ライター業をしていた経験があり、有名人やスポーツ選手などの取材経験がある他、しおたむさんは養成所時代にタクシードライバーとして働いていたが芸人のみでやっていくことを決意したという経歴があります。
ゆりやんレトリィバァ(吉本興業)
ゆりやんレトリィバァさんは、吉本興業所属の女性ピン芸人。奈良県出身で、英語と中国語が堪能です。キャラクターコントや歌ネタ、英語ネタなど多彩なネタを持っており、2021年に「R-1グランプリ」で優勝、2017年には「THE W」で初代王者になりました。また、日本だけでなく海外でも活動を広げており、アメリカのオーディション番組「America’s Got Talent」にも出演しました。
最近では2024年配信予定のNetflixドラマ「極悪女王」の主演のダンプ松本役を務めているほか、「情熱大陸」にも出演するなど、芸人以外の側面でも活動が注目されている中、賞レースの舞台では2冠を達成しながらも継続して挑戦を続けています。
ぼる塾(吉本興業)
酒寄希望さん、きりやはるかさん、あんりさん、田辺智加さんからなる女性カルテットです。元々「しんぼる(きりやはるか・あんり)」と「猫塾(酒寄・田辺)」でそれぞれコンビとして活動しており、ユニットとしての活動を経て正式にカルテットを結成しました。
メンバーのうち、酒寄さんは育休により、ぼる塾の正式結成前から舞台・TV出演を一時休止していましたが、今年2023年に舞台から活動復帰。今年初めて賞レースに4人体制で参戦し、決勝進出を果たしました。ぼる塾としては2回目のTheW決勝進出となります。
はるかぜに告ぐ(吉本興業)
ツッコミ担当のとんずさんとボケ担当の一色といろさんからなるコンビです。2022年に結成された芸歴1年目の若手コンビで、とんずさんは元々はドッジボールの関西代表選手で医療大学卒という経歴を持ち、一色といろさんは、国立大学卒業の元Webディレクターという経歴を持つ異色のコンビです。
2022年にはNSC在学中ながら、M-1グランプリにて3回戦まで進出、結成1年目にしてフジテレビ「深夜のハチミツ」のつぼみ芸人として出演するなど、次世代の若手女性コンビとして注目を浴びつつあります。
変ホ長調(アマチュア)
ツッコミ担当・小田ひとみさん、ボケ担当・彼方さとみさんからなるコンビです。
今大会では唯一のアマチュアの決勝進出者であり、過去には2007年にM-1史上唯一のアマチュアでの決勝進出を果たしたコンビとしても知られています。ネタは棒読み気味のスローテンポで、おばちゃんの雑談のような漫才で、時事ネタや固有名詞を多用することが多いのが特徴です。
今回、17年ぶりの賞レース決勝進出を果たしたことに注目が集まっており、アマチュア漫才界のレジェンドとも言われる2人が再び地上波放送の賞レースの舞台でインパクトを残せるかが期待されます。
まいあんつ(ワタナベエンターテインメント)
まいあんつさんは、ワタナベエンターテインメントに所属する女性ピン芸人です。元保育士の経歴があり、兄の勧めでお笑いの道に進んだとのことです。芸名は、読売ジャイアンツのファンであることからそれにちなんでいます。
ネタは主に一発ギャグやリズムネタ、顔芸を得意とし、「チビデブゴリラ」を自称しています。2021年と2022年のTheWでは準決勝に進出しており、今回が初の決勝進出となります。
エルフ(吉本興業)
ボケ・ネタ作り担当の荒川さんと、ツッコミ担当のはるさんからなるコンビです。
2016年4月に結成し、2021年に「ぐるナイおもしろ荘」に出演して注目を集めました。その後、活動拠点を大阪から東京に移し、テレビやライブで活躍するほか、TiktokなどのSNSでも人気に火が付き、特に荒川さんのTiktokのフォロワーは41万人を記録、Youtubeチャンネル「エルフのギャルJAPAN」も登録者数8.6万人を達成しています。
荒川さんのギャルキャラを生かした漫才が多く、TheWでは昨年に続き2年連続の決勝進出となります。
紅しょうが(吉本興業)
ボケ・ネタ作り担当の熊元プロレスさんと、ツッコミ担当の稲田美紀さんからなるコンビです。2014年10月に結成し、当初からよしもと漫才劇場を中心に活動を続けていましたが、2023年4月から活動拠点を東京に移し、テレビやライブで活躍しています。
ネタは漫才とコントの二刀流で活動しており、熊元さんのパワフルなキャラを生かした漫才や、女性同士の痴話喧嘩などを題材にしたコントなどを多く展開しており、第40回今宮子供えびすマンザイ新人コンクール新人漫才奨励賞(2019年)、THE Wにも過去4回決勝進出(2018年、2020年、2021年、2022年)を果たしています。
スパイク(吉本興業)
ボケ担当の小川暖奈さん、ツッコミ担当の松浦志穂さんからなるコンビです。東京NSC14期生で、出会って1週間でコンビを結成。お笑いだけでなく、吉本坂46などの活動で歌やダンスなど多彩な才能を発揮しています。
2020年には新型コロナウイルスに感染し、THE Wの決勝を辞退するという苦難にも見舞われましたが、今年も4年連続の決勝進出を果たしています。
やす子(SMA)
ソニー・ミュージックアーティスツに所属する女性ピン芸人です。2019年にデビューし、元自衛官である経歴を活かしたネタで注目を浴び、ぐるナイおもしろ荘2021では第3位となってからはその明るいキャラクターでバラエティ番組でブレイク。最近ではお笑いだけでなく、作曲した音楽をSNSで披露するほか、即応予備自衛官としての活動も行っており、多才な才能を発揮しています。
THE Wに関しては今回初の決勝進出となるため、ブレイクし多忙となっている中でどのようなネタを作り上げたのかが期待されます。
まとめ
放送日時は、日本テレビ系列で、決勝戦の当日に生放送されます。また、日テレプラスでは、決勝戦の前日に準決勝の模様を放送する予定です。
今年の決勝戦の日程は、2023年12月9日(土)19:00から21:54までです。毎年THE Wは「何でもありの、異種格闘技戦」とも言われるくらいに女性芸人同士の熱戦が繰り広げられる大会です。どのような結果になるのか、今から楽しみです。
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